赤胴鈴之助「チョコザイな小僧め、名を名乗れ!」珍しいシネスコ・ワイドな面子

赤胴鈴之助「チョコザイな小僧め、名を名乗れ!」

月刊漫画雑誌「少年画報」に1954年7月(8月号)から連載された武内つなよしの漫画が原作で、ラジオドラマが1957年1月~1959年2月までラジオ東京(現・TBSラジオ)で放送されました。
「赤胴鈴之助だあ!」で、始まる連続ラジオドラマ『赤胴鈴之助』は、私がやっと物心の付き始めた頃、子供達の間で大人気。
誰もが“真空斬り”のマネをしたものです。

出演者リストを見ると、語り手が山東昭子、千葉周作が久松保夫、しのぶが藤田弓子だったんですね。
それから、竜巻雷之進が宝田明だったとは、びっくり!

このラジオ放送の中で千葉周作の娘、さゆりの声を担当していたのが吉永小百合で、放送開始の1ヶ月前にオーディションで選ばれました。
このラジオ放送が吉永小百合にとっての声による芸能界デビューで小学6年生の時でした。
映像によるデビューは「まぼろし探偵」です。
また芸名の小百合は、本名も吉永小百合で、このラジオの“さゆり”人気が高く、そのまま本名を使う事になったようです。

原作漫画、ラジオドラマの人気にあやかり映画は1957年~58年の2年間で9本も製作されており、第1作から第7作までが梅若正二の赤胴鈴之助で、第8作と第9作が桃山太郎でした。
主役が梅若正二から桃山太郎に代わったいきさつは、当時18歳だった梅若正二が赤胴鈴之助で一躍スターとなったため、その人気に有頂天になり京都での高級ホテル住まいや撮影所からの迎えの車が国産車だと怒り外車に替えさせた、など高慢な態度をあらわにしたため大映から引導を渡されたもので、主役を桃山太郎に交代させられてしまいました。

また、しのぶ役も中村玉緒が演じておりましたが、15歳の桃山太郎に合わせ浅野寿々子(浅野順子)10歳(のちの大橋巨泉夫人)に交代しました。
しかし、大映の思いとは裏腹に赤胴鈴之助の姿は梅若正二のイメージが強く、桃山太郎の赤胴鈴之助は2作品で終了してしまいました。

映画のワイド化の動きを取り入れ『赤胴鈴之助』も後半の1958年になるとワイド画面である大映スコープ(シネマ・スコープ)になっています。

シネマ・スコープ [CinemaScope]とは・・・
ワイドスクリーン映画の一種。
撮影の際、円柱レンズを用いて画像の横幅を圧縮して撮影し、映写時に再び特殊レンズを用いて画面縦横比一対二・三五(普通は三対四)に拡大映写するもの。
「東宝スコープ」東宝で初めてこの方式が採用されたのは1957年7月封切りの「大当り三色娘」
画面のワイド化はテレビ先進国でもあったアメリカの方がずっと先で、1953年に製作された(日本公開は1954年)20世紀FOX作品が第1号。
FOXではこの方式を「シネマスコープ」と呼んでいた。
だからこのワイドスクリーンの事を通称「シネスコ」と呼ぶようになったが、この「シネスコ」という呼称は、FOXがパテントを取っていたため他社では使えなかった。

仕方がないので各社が独自に、それぞれ「○○スコープ」を名乗ったのだ。
日本映画でいうと東宝が「東宝スコープ」日活が「日活スコープ」東映は「東映スコープ」なんていう社名をいれるのが一般的だったんだけど、中には松竹の「松竹グランドスコープ」とか新東宝の「大シネスコ」なんて愉快な呼び名をしている会社もあった。
 
今回、ご紹介するのは、赤胴鈴之助(梅若正二)の面子と言うかブロマイドです(右上)
映画のワイド化シネマ・スコープ(大映スコープ)の流れを巧みに取り入れ横長サイズにした大変、珍しい品です。

懐かしのヒーロー「赤胴鈴之助」オリジナルバージョン


「赤胴鈴之助」のカルタ(未使用・デッドストック)もあります。

40歳代の方は1972年4月~1973年3月にフジテレビ系列で放送された「赤胴鈴之助」のアニメの方が印象が強いでしょうね?
アニメ版フィギュアは店に飾っています。

写真をクリックすると大きく見れます。
過去のブログ記事も加筆、訂正、写真追加している場合がありますので宜しければ時々、覗いてみて下さい。

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赤胴鈴之助 [完全復刻版] 全巻セット(1-5巻 全巻) / 漫画全巻ドットコム

作者 : 竹内つなよし
出版社 : 小学館
版型 : A5版

あらすじ : 昭和30年代の少年少女を熱狂させた感動名!本書は1954年~60年まで、5年以上に渡って雑誌連載された大ヒット作品です。
強く正しい剣士を目指して修行する主人公・鈴之介が悪人を懲らしめる勧善懲悪の物語に読者は熱狂し、ラジオ化、映画化もされた名作漫画の復刻です。

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