お面の材質はセルロイドから、塩ビへと変わりました

昭和30年代当時に作られた「お面」はセルロイド製で街の零細工場で作られる事が多く、1枚、1枚手塗りでした。
キャラクターへの版権への意識も殆ど確立されておらず、正規品とは微妙に違うノーライセンスの「ちょっと変なお面」が殆どでしたが今となっては、それが逆に面白く、なんともいえない味わい深さが最大の魅力となっています。

セルロイドとは・・・
ニトロセルロースと樟脳などから合成される合成樹脂(硝酸セルロース)の名称である。
歴史上最初の人工の熱可塑性樹脂である。
象牙の代用品として開発され、加熱(大体90℃)で軟化し、成形が簡単である事からかつて大量に使われた。
1856年にイギリス人アレキサンダー・パークス(Alexander Parkes、1818-1890)によって初めて作られた。
セルロイドの重要な材料の一つの樟脳の大生産地である台湾が日本の領土になったこと、第一次大戦による戦争景気などで飛躍的に生産量が伸び、たちまちのうちに世界一の生産量を誇るようになりました。
その後さまざまな技法によって、実に沢山の玩具が作られ輸出されました。

しかし、燃え易いという事がセルロイドの最大の欠点でした。
昭和7年の白木屋の大火事もセルロイドの可燃性が原因の一つとなっています。
1955年、セルロイド製品の火災事故が多発していた事を受けアメリカで可燃物資規制法が成立。
これにより日本製のセルロイド玩具などは全てアメリカへ輸出できなくなった。
又、この出来事を期に世界的にセルロイドの製造や消費が落ち込む事となった。
昭和30年頃を境にしてセルロイドは、輸出用の玩具には使用されなくなりました。
しかしプラスチックに、玩具材料としての地位を譲るまで実に様々な、しかも細かい作りのおもちゃが生産されました。
セルロイドは、20世紀前半の庶民の芸術文化を如実に伝えるコレクティブルアイテムとして、近年人気が急騰しています。輸出用の玩具には使用されなくなったセルロイドですが、加工のし易さから国内に於いては暫く使用され続けました。
しかし昭和40年前後になるとセルロイド製のお面から、次第に塩ビ(塩化ビニール)製のお面へと材質が変わってゆきました。
従って、この時代は過度期となり同じキャラクターであってもセルロイド製のお面と、塩ビ(塩化ビニール)製のお面が混在します。
当初は収集するに当たってセルロイド製のお面に限っていましたが、同じ時代でも塩ビ(塩化ビニール)製のお面が混在する事から昭和40年代までは収集範囲が広がっています。
セルロイド製のお面に比べて塩ビ(塩化ビニール)製は、割れ難くなり、サイズがひと回り大きくなりました。
よく子供の顔が大きくなったからと言われますが、そんな事はないでしょう(笑)
私が思うに、昭和40年頃になると人々の暮らしが豊かになり始め、商品である「お面」を、ひと回り大きくする事により商品価値を上げた(売価を上げた)のではないかと推測します。
つまり販売価格を上げる為に、ひと回り大きくして商品価値を上げる必要に迫られたのでしょう?
この頃から手塗りではなく機械塗装になり、品質のバラつきもなくなります。
キャラクタービジネスへの版権管理も厳しくなり、昭和40年代中頃以降はライセンス取得の承認シールが貼られた物が主流になっていきます。
それ以前は、お面などの駄菓子屋で売られたチープな駄玩具はノーライセンス(パチモン)の宝庫でした。

しかし、「お面」に特化して研究された文献は殆どないのが実情で今もって多くの謎に包まれています。
そんな中にあって、1988年に「TINTOY NEWS  コレクションシリーズ2 特集・セルロイドのお面」という冊子が発行されていました。
白黒18ページの簡単な冊子でしたが当時の売価は500円でした。
唯一の「お面」に関する資料として大変、貴重ですが現在は残念ながら絶版となっています。
どうしても見てみたいという方は、ご連絡下さい。


いつの日か「お面」というコレクションの分野がより認知されコレクターの裾野が広がって写真集などが発行される事を願います。

写真をクリックすると大きく見れます。

過去のブログ記事も加筆、訂正、写真追加している場合がありますので宜しければ時々、覗いてみて下さい。

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