「セルロイド」にしか出せない独特の色み、艶やかな魅力が見直されています

今、昔懐かしいセルロイドの人形が、中高年女性に人気だそうです。

箱根の北原ミュージアム館内です。

2011年に、懐かしいセルロイド製品が日本の近代化を象徴する化学遺産に選ばれました。
化学と化学技術に関する貴重な歴史資料の保存と利用を推進する為、2005年度より化学遺産委員会を設置し、歴史資料の中でも特に貴重なものを認定する事により、文化遺産、産業遺産として次世代に伝え、化学に関する学術と教育の向上及び化学工業の発展に資することを目的としています。

日中戦争が始まった1937年(昭和12)に玩具の輸出高は戦前の最高記録を達成し、日本製玩具の輸出は黄金期を迎えていました。
セルロイド玩具は金属玩具に次ぐ第2位の輸出額を誇る優秀な日本製玩具の1つでした。

セルロイドというのはニトロセルロースと樟脳で作られた、世界初のプラスティックと言われ、当初は象牙の代用品として作られ、玩具人形、鉛筆や石鹸のケース、眼鏡のフレーム、万年筆の軸などにも幅広く使われました。

野口雨情の童謡「青い目をした御人形は、アメリカ生まれのセルロイド」と歌われるほど人気だったのですが、実はアメリカ製ではなく殆どが日本製で作られて輸出されていました。
しかし燃えやすいという欠点があり市場から姿を消します。

1955年、セルロイド製品の火災事故が多発した事を受けアメリカで可燃物質規制法が成立。
これにより日本製のセルロイド玩具などは全てアメリカへ輸出出来なくなりました。
またこの出来事を期に世界的にセルロイドの消費が落ち込む事となり自然消滅的に製造量が激減しました。

20世紀の半ばまでは、食器の取手や万年筆の筒や眼鏡のフレーム、洋服の襟(カラー)や玩具・人形、飾り物などに広く利用されたセルロイドだったが素材の顕著な可燃性が問題となり、アメリカから広まったセルロイド製品の市場からの排除運動が世界へ広まり、のちにそれらの製品の多くはアセテートやポリエチレンなど後発のすぐれた合成樹脂素材に取って代わられました。

眼鏡のセルフレーム
昔から長い間セルロイドが使われていたため、今でもプラスチック製のメガネフレームを習慣的にセルフレームと呼ばれるが、近年ではアセテート製のものが殆どである。
とはいえ、眼鏡ではセルフレーム、アニメではセル画という言葉をいまだに使っていますし、ピンポン球が有名ですが、厳密に言うとセルロイドもどきで、純粋なセルロイド製品は今では作られていない様です。

歴史上、もっとも古い素材のひとつ、「セルロイド」
ニトロセルロースと樟脳などから合成される樹脂で、加工性や着色性に優れており、これまでにもカラフルなセルロイド製品が数多く生み出されてきました。
しかし、紫外線での変色、製造過程での取り扱いが難しい事など繊細な一面を持ち合わせているため全てが手作業となり、量産に向かずに現在はアセテート素材が主流となっています。

「セルロイド」にしか出せない独特の色み、艶やかさ。
セルロイドは天然素材であるが故、原材料を長期間保管し十分に乾燥させる必要がある為、 現在主流の科学素材よりコストが高い素材です。
その繊細さゆえ希少価値が高く、全ての工程を手作業で職人が加工する為、量産が難しく高価な商品となっております。
また、「セルロイド」にしか出せない独特の色みや艶やかさに、 根強いファンも多いと言われている素材です。
繊細であるが故に、大切に一つ一つ作られていくセルロイドには、持つ人に愛情や暖かさを与え、持つ人の歴史までも語ってくれる魅力があります。
懐かしいのは見た目の雰囲気だけではありません。
セルロイドの材料である樟脳のあの特有な香りも懐かしさをより感じさせてくれることでしょう。
この香りを好きな方って結構多いみたいですね。私もそんな一人です。
そして最後に手触りです。
植物由来なので手に持った時の独特の感触が心地良いです。
「眺めて」「香って」「手に取って」楽しい三拍子揃ったセルロイドを是非、ご堪能下さい。

色の鮮やかさ、軽さ、独特の質感からセルロイドがマニアックなコレクションの対象として再評価されています。

写真の人形は、今から30年以上前に、アンティーク玩具の専門店で、一目惚れして入手した1930年代(昭和10年代)頃に作られた「青い目の男の子&女の子ペア」人形です。

なんと言っても戦前らしいリアルな顔立ちが大変、魅力的です。
当時のお値段は、50000円でしたが飾るのにも大き過ぎず、小さ過ぎず存在感のあるベストなサイズです。


80年以上経過していますので、両手、両足を繋ぐゴムは不可抗力で自然に伸びきってダラ~ンとなっていましたので交換しました。
大きさは約33㎝でしたが、伸びきっていたゴムを交換したら約30㎝になりました。
ゴムを交換した事により、手足はポーズが付けられる様になりましたので、より表情豊かとなりました。
頭、両手、両足は動かせます。
洋服も当時のオリジナルで破れもなく、人形本体も大きな痛みなく時代を考えると保存状態は良好です。

この度、もうワンペアが我が家にやって来て双子同士のペアが誕生しました。


2体セット(ワンペア)税込み48000円で販売可能です(送料400円で全国発送可・売り切れご免)

http://blogs.yahoo.co.jp/coast1386/14623751.html

写真をクリックすると大きく見れます。
過去のブログ記事も加筆、訂正、写真追加している場合がありますので宜しければ時々、覗いてみて下さい。

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