最近、大切なお母様を亡くされた方がおられます。
離れて暮らしておられましたが、年負われたお母様を心配に思い、
単身実家に帰ってこられ、介護されていました。
丁度、とくし丸を始めた頃からでしょうか?
もう3年になります。
亡くなられてすぐの頃は、バタバタされていて
悲しむ間もないという感じで、気丈にされていたのですが、
少し落ち着いてこられて、すっかり様子が変ってこられました。
「なんだか、気力がでなくてね。
ご飯も食べたくないし、作っても喜んでくれる人もいなくなっちゃって、
なんか、抜け殻状態だよ。」
声を出すのもやっとというくらい力がありません。
「悲しいとかじゃなくてさ、なんかもっとしてあげられたんじゃないかと
思うとさ。色々考えちゃって、ダメだよね」って、悲しそうに言われるんです。
生前、お母様もご気分がいい日はたまに外に出て来てくださって、
一緒に買い物して頂いたことも何度かあります。
とても上品で穏やかで、優しくて笑顔のチャーミングな素敵な方でした。
傍から見ていても、その方がお母様をとても大切にしておられたことが
ひしと伝わってくる素敵な親子でした。
「今まではさ、ご飯作ったら絶対褒めてくれたんだよ。
それが、励みでさぁ。だから、なんか気力がなくなちゃってさ。
作る張りがなくなったよ」
キュンって胸がなりました。
切ない…。
とてもパワフルで前向きで、私が失敗したりしても
「なんてことないさ!」と、いつも励まし元気をくださるお客様です。
今度は、私がお返しする番です。
「そんなん言うてたら、お母さんが悲しみなりますよ!
ちゃんと食べんと上から心配しとんなります!
いっぱい食べてください!食べたら力が出ます!
あっ!今度は私になんか作ってくださいよ。
私が食べます!笑 お母さんみたいに上手に褒めれんかもしれませんが 笑
お願いですよ!食べてくださいね!」
背中をポンとたたきながら…。
「そうだなぁ~。そうしょうか!
なんだか、ちょっと元気が出たよ」
いやいや…。
失ったお母様の大きさは計り知れず、心の大きな穴は
なかなか埋めることなんかできないと思います。
でも、お母様のためにも、ご自身のためにも、
ちょっとずつでも元気になって頂きたいです。
その日から、お会いするたびに、
「まだ、食欲がなかなか戻らないんだよね」と言われながらも、
少しずつ、以前の買い物が戻ってこられています。
食べる・食べれる=元気!
元気な方はよく食べる!
食べる人は元気!
毎日のお買い物を通じて、そんな変化も見逃さないようにしたいと思っています。
たった5分や10分の買い物で何がわかる!
何ができる!
そう言われたら、その通りですが、
その短い時間を大切に、小さな気づきを大切に。
これからも、お客様との心のふれあいを
もっともっと大切にしていきたいなと思います。
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