» 2016 » 6月のブログ記事

先日、いつもの販売先でいつも来られるお客様が見えませんでした。

「あれ?今日は〇〇さん、来られないね。聞こえんのかな? いらんのかな?」

「お仕事ちゃいますか?」

そんな、会話を他のお客様としていました。

それまでにも、お仕事の都合で来られない事もあったし、

高齢者の方ではないので、しばらく待って次のお宅に行くことにしました。

その方は、たまに、「聞こえなかった」と、次の場所に来られることもあったのですが、

その日は、次でもお会いできず、『あ~これは、きっとお仕事だな。』と、思ってました。

それから、1時間近く何ヵ所目かのポイントを回っていると、

「ブ~ン!」と、バイクの止まる音が。

「あっ!〇〇さん!」

そのお客様でした。

「今、仕事帰りですか?偶然ですねぇ~」という私に、

「いや、家におった。今日は音が聞こえんかった(笑)」

ええ~~~~っ!!

お家からそこまでは、2~3キロの距離があります。

しかも、途中にスーパーもあります。

それに、それに、その方は私がどこをどういう風に販売して回るのか

全くご存知ありません!

ヘルメットを脱いだ額には汗がびっちょりです。

ええ~~っ!

「ここまで追いかけて来てくださったんですか?」

言うのがやっとでした。

驚きで思わず泣きそうになるのをぐっと堪えました。

ここで、泣いたらあかんやろ!と、必死で堪えました。

嬉しいのと、申し訳ないのと、どうお礼を言っても言い切れないくらいの

感謝の気持ちでいっぱいでした。

その方は、いつも通り普通にお買い物して、

何でもなかったかのように、普通に帰って行かれました。

後で聞いたら、いつもの買い物の場所に行って、

そこのお家のお客様に、「まだ来んのか?」と、聞かれたらしく、

「もうだいぶん前に行ったよ。」と、言うと急いでバイクで出られたそうです。

その時間を聞くと、かなり探し回ってたどり着かれたようです。

教えてくださったお客様から、

「あんなお客さんおらんよぉ~。ほんまに、幸せやなぁ~。大事にせなね!」と、

笑って言って頂きました。

ほんまに!

お客様全てを、大切に思って仕事していますが、

大切にされていたのは自分だったんだなと、思い直した出来事でした。

毎日毎日、感謝感謝です。


国内の全てのサービス提供事業者を対象に

多種多様なサービスを共通の尺度で評価し、

”きらり”と光る優れたサービスを表彰する

「第一回 日本サービス大賞」の授賞式が6/13日行われ、

全国853社応募の中で、

『移動スーパーとくし丸』が、

農林水産大臣賞を受賞しました!

パチパチパチ!!

サービス名は、

『社会貢献型移動スーパー とくし丸』だそうです。

販売するだけじゃない、とくし丸の活動が高く評価された事は

非常に素晴らしい事ですし、誇らしい事ですが、

同時に、ギュッと身の締まる思いです。

授賞式に出席された住友社長は

『この賞は、第一線で頑張っている販売パートナーさんをはじめ、

提携先のスーパー各社さんがもらったようなものだ。

ぼくは、その「代理」でもらってきたようなものだ。』

と、おっしゃっていますが、

この謙虚さこそが、この短期間で

全国的に拡がった要因のひとつだと思います。

お客様や販売パートナーの事を第一に考えてくださり、

提携先のスーパーを大切に思っておられる住友社長だから

この賞を受賞できたんだと思います。

改めて、「とくし丸」販売パートナーとしての幸せを噛みしめる事ができました。

ただ嬉しいと思うだけではなく、「とくし丸」として

恥ずかしくないように、謙虚に頑張りたいと思います。

受賞後、「みなさんへのお礼の気持ち」と、

(株)とくし丸本部様より各販売パートナーへ

名刺を頂きました!

有り難く使わせて頂きます。

この名刺を沢山お配りできるように…。


お隣さん

| とくし丸 | | 2件のコメント

私の回ってる地域では、

私が「とくし丸」を始める以前から、

様々な移動販売車が入っています。

同じような移動販売車だったり、

果物・野菜売り車だったり、

魚売りの車、パン屋さん、

布団屋さん、洋服屋さん…。

同じタイミングで同じ場所で店開きする時もあります。

そんな時は、お客様も気まずそうなお顔になります。

変な空気にもなります。

確かに、気にならないって言うと嘘になります。(笑)

でも、お客様にとってはとてもよいことだと思うんです。

車を運転して、好きな所に買い物に行けるなら、

どのお店にしようか、自分で選択できます。

でも、近くにお店がなくて、自分で運転して買い物に行けない方にとって、

移動販売車が沢山来るっていう事は、それだけ選択肢が増えるという事。

「とくし丸」も、新鮮で良いものを選んで積込んでいますが、

価格だったり、産地だったり、種類だったり、量だったり。

比較して、お客様が欲しいものを、そちらでお求め出来るなら、

それはそれで、いいと思うんです。

気兼ねなく、比べてお買い物して頂いたらいいと思うんです。

お客様が満足して、喜んで頂くのが1番!

「とくし丸」も、お客様に喜んでいただけるように、

ますます積込に気合を入れよう!って、思います(笑)

最近では、よく隣同士になる方と

顔馴染みになって、手を振る仲になりました(笑)

お客様のニーズにお応えできるように、

もっともっとお買い物が充実できるように、

お隣さんと一緒にがんばろう!


以前にも、ブログでお客様に90代の方が多いと書きました。

その方々、殆どがお一人暮らし。

そして、皆さん90代にはとてもとても見えません。

お一人暮らしだからなのかな…と、思います。

自分自身、しっかりしないと!と、いうお気持ちと

誰にも頼らず生活されているから、自然と頭も体もしっかりされているんだと思います。

思いますが、さて、自分がそうなった時(まず、90歳まで生きれるかも疑問ですが…)、

皆さんのように、はつらつと元気に暮らせるかというと、自信がありません。

でも、そういう人生の大大大先輩と接して、少しでもまじかに学ばせて頂きたいと思っています。

「今日は、きゅうりがちょっと大きくなっとったで、ぬか漬けにしたら美味しかったわ」

これは、90代の男性の方。

「今日は、姉の見舞いに施設まで行ってきました。」と、言われるのは、

94歳の女性の方。

「えっ?!〇〇さん、お姉さんがおられるんですか?!

なんて、ご長寿なご姉妹!!」

「私が誰かわかるか?って、聞いたら、なんとかわかるって言うてました(笑)」

とても、ユーモアのある方で、いつも冗談言って、笑わせて頂いてます。

「今日は、俳句の本を買ってきてもらって、読んどったんや。」

と、93歳の男性の方。

「へぇ~、見せてください。私も興味あるんです、俳句」

と、本を見せてもらうと、アンダーラインや書き込みで真っ黒に!

凄い!いくつになっても、勉強することの大切さ。

突き詰めることの面白さを教えて頂きました。

97歳と96歳のご夫婦もおられます。

見た目のどちらも20歳はお若く見えますが、

とてもしっかりしておられ、しばらく経つと、また年齢を忘れてしまうくらいです。

特に96歳の奥様の方は、まだ車を運転しておられ、

ストレス解消にカラオケに行かれるそうです。

す、すごい!

もちろん、車の運転はとても心配でご注意くださいね。と、思うのですが、

趣味をもち、愉しんでおられる事はとても素晴らしいことだと思います。

声を出す。と、いう事は本当に心身によいことです。

実は、私もカラオケが大好きで(今はもっぱら、とくし丸を運転しながらの熱唱ですが…)、

カラオケ談義で盛り上がりました(笑)

別の93歳の女性の方が、

「ほぉ~、今日はマンゴーがあるんか!」

「えっ?!〇〇さん、マンゴー知っとんなるん?!」

「マンゴーどま、10年前から、仏壇に供えとるわ!」

「し、失礼しました!!笑」

よくお客様に、これ何?と、質問されるので、

ビックリしちゃったんです(汗)

またこの切り返しにビックリして…… 御見それしました!笑

どの方も、殆ど、マイナスな事は口にされません。

前向きで、明るく、逆にこちらが元気を頂いています。

毎日、こんな素敵な大先輩にふれられることで、

「あ~、私がこれくらいな事でしんどいだの、大変だの言うてたらあかんな。

恥ずかしいな。」と、思います。

どうか、皆さま、ますますお元気で、みんなにパワーを与え続けてくださいね!


週に2回、お客様にお会いしていると、

顔色、健康状態などの変化がとてもよくわかります。

「とくし丸」では、微力ながら『見守り』活動もさせて頂いています。

お客様にはお一人暮らしの方も沢山おられます。

お会いして、気になった事があれば、地域の包括支援センターのケアーマネージャーさんに

連絡したり、連絡先を教えて頂いているご家族にお伝えしたりしています。

「今日、販売に行かせて頂きましたが

玄関のカギは開いているのに何度呼んでも返事がありません。

近くを探してみましたが、見当たりません。

どこかにお出掛けなのかもわかりませんが、万が一という事もありますので、

一度ご確認ください。宜しくお願いします。」と包括支援センターに連絡したり、

「今日、お伺いしましたが、血圧が下がらすしんどいとおっしゃっておられました。

心配ですので、出来ましたら様子をみてあげて頂けませんか?」と、ご家族の方に伝えたり、

「このところ寒い日が続きますが、上着も着られず、襟元が開いていてとても寒そうな格好で来られています。

上着を着てきてくださいね。と、言うのですが、上着がない。とおっしゃられます。

今度、ヘルパーの方が入られた時に、上着を用意して頂き、玄関にでも置いといて頂くことは

出来ませんでしょうか?宜しくお願い致します。」など。

逆に、ヘルパーさんやケアーマネージャーさんからお問い合わせ頂く事もあります。

「〇〇さん、いつもどんな物を買われていますか?」

「〇〇さんに、たばこ買ってきて。とか、頼まれませんか?

実は禁煙すすめているので、欲しいといわれても、上手に断ってください。」とか。

お客様のお宅に入られているヘルパーさんから、その方のご注文を頂いたり。

少しずつですが、繋がりが広く強くなっているなと感じます。

施設での販売も入らせて頂いているので、そこで親しくなった職員の方やケアーマネージャーさんから、

お買い物にお困りの方をご紹介頂く事も増えてきました。

ご紹介頂く際には、その方の状態や家族構成など、書面で頂く事もあります。

以前、デイサービスで7年ほど働いていましたが、

そんな時は、販売員ではなく、介護職の感覚に戻っています。

販売だけではなく、一歩踏み込んだお話を聞くことが最近増え、

これも信頼の証かと有り難い反面、責任の重大さに身の引き締まる思いがします。

今まで、知らずに通っていた一軒一軒のおうちに

それぞれの人生があり、それぞれのドラマがあるなぁと改めて感じます。

いつも元気に明るい方でも、やっぱり悩みはあります。

時には、販売そっちのけで、そういうお話を聞くこともあります。

もちろん、聞いて出来るだけことはしたい!と、思っても

出来る事は限られ、制限もあり、微力さを痛感するのですが、

もしかしたら、話すことで・聞くことで落ち着くこともあるかなと思います。

今まで、沢山ご苦労をされ、我慢もされ、一生懸命に生きてこられた人生の大先輩の皆様に

いっぱい楽しい思いをしてほしい!

美味しいものをいっぱい食べてほしい!

そう願うばかりです。

週に2回、たった10数分の時間ですが、

皆様とお出会いできる時間を大切にし、

販売だけではない繋がりを大切に…。

そう強く思っています。


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