玄関にカギをさしたまま出掛けた事が3日続いてあるような人です。
買物をして、買った物を置いて帰ってくる事もしばしばだった人です。
そんなサザエさんのような私が、1年間よくしなかったもんだと思う事を
先日、ようやく、いよいよ、やっぱりしてしまいました。
販売中、電話が鳴りました。
「はい。もしもし。」
「とくし丸さんですか? 今、どこにおられるの?」
「え~、今は〇〇の所です。」
「あ~、そこですか…。」
「どうされましたか?」
「いやぁ~ ◎◎さんの所におるんやけど、
『とくし丸』って、書いたお菓子の入ったカゴが置いてあるんやけど…。」
?????
ふと、上を見ると、いつもお菓子のコンテナが置いてある場所がカラに!
!!!!!
「うわっ!すみません! 私です! 私が忘れてるんです! すみません!」
普通、お菓子のコンテナはとくし丸の扉を開いた台の上に載せてお客様に見て頂くのですが、
その場所は、みんなに見て頂きやすい石段が横にあるので、そこにコンテナを並べていたのです。
出したコンテナやケースは全部「とくし丸」に収納してから次の場所に行くのですが、
どうも、片付けるのを忘れて出発してしまったようです。
幸い、お電話くださった時は500メートルほど離れた次のポイントでした。
これが、お店に帰ってから気付いたとしたら、車で30分ほど戻らなければならないところでした(汗)
本当はお菓子も気になるし、すぐに戻りたいところでしたが、
数名の方がまだお買い物の最中だったので、やむなく販売が終わってから戻る事にしました。
そのポイントに行ってみると、先程お電話をくださったと思われる女性がしゃがんで
お菓子のコンテナの傍に寄り添ってくださっていました。
コンテナの場所は、私が置いた場所と変わっており、
お客様が色んな事を配慮し、移動させてくださった事がわかりました。
「すみません!本当に申し訳ありませんでした!
ご迷惑を掛けてしまって…。もしかして、猿が取りに来ないように
ずっと見てくださってたんですか?」
「この辺は、猿もやけど、結構カラスが物を取っていくんよ。そやからね。
それに、私も欲しい物があったんや。買物に来たかったけど、間に合わなんだ!って、
思ってたら、お菓子の箱見つけて…。」
「お電話もらって、すぐに取りに来れたらよかったのですが、
販売中だったもので…。お待たせしたんじゃないですか? 本当にすみませんでした。
おかげさまで、本当に助かりました。ありがとうございました!」
「いえいえ、私も買物が出来てよかったわ♪」
お電話くださるだけでも有難いのに、商品の事を考えて
待っていてくださるなんて…。
どんどん人と人との関わりが希薄になり、
自分さえよければそれでいい!なんて人も沢山いる世の中です。
テレビのニュースでも、信じられないような利己的で身勝手な事件が
後を絶ちません。
そんなニュースを見る度に、悲しいやるせない気分になるものですが、
こんな優しさに触れると、心がグ~ッと上がってきます。
自分自身、時間に追われ、余裕がなくなると
接客も丁寧さを失いがちになる時があります。
そんな時は、この日の事を思い出したいと思います。
日々勉強。日々感謝です。
ありがとうございました!
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