最近、頓に高齢者ドライバーについて取りざたされています。
高齢者ドライバーによる事故が増えている。
それに伴ってか、高齢者ドライバーの免許書の返納も増えている、と。
田舎では、都会に比べて交通機関が乏しい為、
もみじマーク(シルバーマーク)のついた車の割合が多い気がします。
確かに、危険だな。と、思う場面に出会うことも多いですが、
車を失うと生活に大きく関わる現状を考えると、難しい問題だな。と、思います。
お客様の中にも、返納を考えておられる方、または、返納された方も
いらっしゃいます。
そのタイミングで一番多いのが、免許の更新時期だと思います。
高齢者ドライバーは、70~74歳の方は
講習を受ける義務があり、
75歳以上の方は、認知症検査が必要になってくるようです。
その間に、返納を考えられる方が多いそうです。
お客様の中にも、最近認知症の検査を受けたと
おっしゃる方がおられました。
「どんなことするの?」と、聞くと
「15くらいの絵を覚えて、しばらくたってから思い出したり…」
「えっ?!そんなん、私も覚えられへんわ(汗)」
「いやぁ~、あんたらまだ若いで大丈夫だ!
わしら、アカンかったらどうしょう思って、焦ると余計忘れてしまうんだ。」
「いやいや、普通の状態じゃないし、緊張もするやろし、そりゃあ大変ですね。」
「わしも、アカンかったかもしれんわ。」
「いつ結果がわかるんですか?」
「通知がくるんちゃうかな。オッケーだったら、今度は講習受けんなん。
自信ないわ。でも、車なかったらほんまにどこにも行けんようになるしなぁ~。
閉じこもりになるだろ。車に乗るんも確かに怖なってきたけど、
免許手放すんも正直、勇気がいるわなぁ~
正直、運転なんかしたないで。都会みたいに交通の便がよかったら、
ワシらとっくに免許なんか返しとるわ」
確かに。
田舎に住んでいて、車がないと本当に不便です。
バスは1時間に1本くらい。
しかも、自由がきくほど路線があちこちあるわけでもない。
ちょっと、出たくても一苦労なのが現状です。
そういう方の為の「とくし丸」!では、あるのですが…。
買い物だけの問題ではなく、
車=自由=楽しみ=生きがい
みたいなものも失ってしまうことを思うと、
とても複雑な思いです。
そして、いずれ私もそうなります。
先のことはわかりません。
近い将来なのか、遠いのか。
その時、どんな社会になっているかもわかりません。
どんな世の中になっているかも…。
でも、過疎化が進んでいるこの現状を思うと、
見通しは暗いです。
週に2回のとくし丸で何ができるのか?
軽トラックいっぱいに積んだ荷物でも、きっと満たされないことがあると思います。
お客様は、「あんたが来てくれりゃこそ、こうやって買い物ができる。
有難いことやで!」そう言ってくださいますが、
その言葉を聞くたび、嬉しさよりも不安の方が強くなります。
『本当にお客様が満足のいくとくし丸であるだろうか?』
日々、自問自答しています。
きっと、私のエリアだけではなく、都会も田舎も全国どこでもあるであろう
高齢者ドライバーの問題。
若くて元気な人だけが、便利で豊かな社会ではなく、
全ての人が快適に暮らせる社会が守られることを切に切に願ってやみません。
そのほんの少しのお役に立てるよう、
優しいお客様の言葉に甘えるんではなく、常に、もっと、もっと!と、
ハングリーに頑張りたいと思います。
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