先日、販売中にお客様よりお電話を頂きました。
「これから、ちょっと畑行ってくるけど、音楽聞こえたら下りるし、2~3分待ってて」と。
そのお電話から30分ほどたって、そのお宅の前に着きました。
2~3分って事だから…と、乱れた商品を直したり、書類を見直したりして待っていました。
確実に、5分以上が経ちました。
畑から続く道に人影が現れるのを待ちます。
なかなか、姿は見えません。
ん?
おかしいぞ。聞き間違えたかな?
かかってきた着信番号に電話してみますが、出られません。
お家に掛けてみるけど、出られません。
いよいよおかしい…。
嫌な予感もしてきました。
あそこであろうと思われる畑に行ってみる事にしました。
でも、その辺り見渡しても気配もありません。
大声で呼びかけてもみました。
でも、返事はもちろんありません。
途方にくれている時、電話が鳴りました。
それは、さっきとは打って変ったお客様の声でした。
「家に来て…」
もう、心臓はドキドキで、運転もどうして行ったかわからないほど。
とにかく、走ってお宅に着くと、玄関に脂汗を流して座り込んでおられるお客様の姿が…。
「大丈夫ですか?!」
どうも、30分ほどトイレで苦しんでおられたそうです。
「救急車を呼びましょうか?」と、言うと
「ここにメモがあるし、財布もあるから持ってきて…」と。
大丈夫か?と、心配しながらも、言われるままに。
戻ると、また姿がない!!
「大丈夫ですかー?!」と、大声で呼ぶとトイレから返事がありました。
まだ、痛みがあるようです。
「ほんまに、救急車呼びましょうか?」と、聞くも
「もう少し様子をみてみる…。忙しいのにごめんよ。もう、次行き…」との返事が…。
え~、こんな状態で放っておいて大丈夫なんだろうか?!
でも、実際次のお客様方もお待ちだし…。
でも、でも…。
「何かあったら、絶対電話してくださいね!すぐに戻ってきますから!!絶対ですよ!!」と、声を掛け
後ろ髪を思いっきり引っ張られながら次の場所に行く事に。
でも、それから先も、ずっと気になりっぱなしです。
お客様からはお電話はありませんでしたが、しばらくしてこちらからお電話してみると
声の調子が随分楽そうになられていました。
「さっきは心配かけてごめんよ。でも、ほんまに水口さんがいてくれて心強かったわ。ありがとう!」
と、言うて頂きましたが、私は結局何もしておらず、わだかまりが心に残ったままでした。
それから、二日後にまたそのお客様からお電話頂き、入院したとの事。
ビックリする私に
「いやいや、念の為の検査入院や。水口さんには心配かけたし、他には誰もいうてへんのやけど
水口さんにだけは言うとかなアカン思って電話したんや。全然元気やで!大丈夫大丈夫!」と、
本当に元気な声で報告してくださいました。
これまた、恐縮です。
私の対応は絶対不十分だったはず!
いつも、万が一救急な状態が起こるかもしれない!とは思いながら販売はしていますが、
でも、実際にそんな状態になったらパニックになるだけで、さっと対応出来ない自分の不甲斐なさ。
そんな不甲斐なさをお客様にお詫びし、今後もし何かあった場合の対応法をお客様と話しました。
今度、何かあった時の為、娘さんに職場の電話番号をお聞きし、そこに連絡させてもらう事。
そして、娘さんにも私の存在と電話番号を伝えて頂いておく事。
当たり前の事のようで、なかなか実際そういう状況にならないと出来ない話ができました。
お客様にとっては大変な思いだったと思いますが、幸いにも大事には至らず、
私にとっては良い勉強をさせて頂いた出来事でした。
ひとつひとつ、経験を積んで、今後の販売に活かしていけたら…と、思っています。
ありがとうございます!
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