【月刊サライ 2020年5月号】 別冊付録にストーリーマンガの第一号「地底国の怪人」付いてる

【月刊サライ 2020年5月号】
「サライ」2020年5月号の特集記事は「刀剣」と「手塚治虫とマンガの青春」ですが、
 特別付録が、何と「地底国の怪人」(昭和23年 不二書房)の復刻版なのです。
 今回の復刻は、表紙はもちろん、2色カラー、印刷のカスレまで再現した中々の優れものです。
※雑誌の付録としては驚くべき出来栄えの復刻と言えるかもしれません。
 

『地底国の怪人』は、1947年『新宝島』『火星博士』に続く、1948年に手塚治虫が発表した長編漫画単行本第3作目でストーリーマンガの第一号と言われている。
『手塚治虫漫画全集『地底国の怪人(講談社)』(1982年)全1巻でも読むことが出来ます。



20歳の”天才”手塚治虫が描いた”最初期の大河ドラマ”を読む機会があったら存分に堪能していただきたい。


今から100年以上前の明治42年(1909)に、宮津を訪れたドイツ人の青年がありました。
旅行家でのちに従軍記者、ベストセラー作家になったベルンハルト・ケッラアマンです(ケラーマンと表記されることもあります)
シベリア鉄道に乗って日本に来た彼は、東京、横浜、京都、宮島、大阪等を訪ね「日本印象記」を記しました。

この旅でどこが一番気に入ったか?・・・それはわが街「丹後の宮津」である、というのです。
ベルンハルト・ケラーマンは帰国後、1913(大正二年)に、資本主義に批判的な未来小説『トンネル』を発表しベストセラーとなりました。
このSF小説に強い影響を受けたのが手塚治虫です。

彼の初期の代表作『地底国の怪人』はまさに『トンネル』にインスパイアーされた作品で、当初はオリジナルに敬意を払い、トンネルの題そのままで発表しようとしたのですが、出版社等に説得され『地底国の怪人』というタイトルで世に出したという経緯がありました。

この作品は、発売当時の漫画作品一般には見られなかった「主人公級の登場人物が死亡する」というアンハッピーエンドの要素を取り入れたとして話題になった。
昭和23年という戦後間もない時代において「地底列車で地底を探検する」「高度な知能を持ったウサギが活躍する」「地底国が地上へ侵略を開始する」という奇想天外なドラマを創り上げた手塚の才能に純粋に尊敬と畏怖の念を抱く。
後に続く様々な漫画家達にも多大な影響を与えたし、小松左京や星新一といったSF作家たちにも影響を与えている。
手塚スターシステムの有名な悪役「ハム・エッグ」は、本作品が商業作品でのデビューである。
この作品は「ロストワールド」(1948年)やメトロポリス(1949年)と並んで手塚治虫の最初期の”大河ドラマ”と位置づける事が出来、この後膨大に生み出される手塚大河ドラマの”原点”、”雛形”であるとも言え後に「地球トンネル」(1951年)、「アバンチュール21」(1970年)とタイトルを変え、2度もリメイクされている。

ケラーマンの宮津滞在記「SASSA YO YASSA・さっさ よ やっさ」

https://ameblo.jp/tintoys1956/entry-12521356851.html

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過去のブログ記事も加筆、訂正、写真追加している場合がありますので宜しければ時々、覗いてみて下さい。

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【月刊サライ 2020年5月号】

知識も経験も豊かなシニア世代にとって、人生に必要なのはホンモノと正統のみ。旅、美味、芸術、文化、道具など、あらゆる分野でホンモノと正統を取り上げ、人生(LIFE)を豊かに、暮らし(life)を愉しくする月刊誌です。

今静かなブームを呼んでいる刀剣の特集もなかなかのもので、原寸の国宝「名物 稲葉江」「名物 三日月宗近」などの原寸大の写真は、迫力満点です。
なお「手塚治虫と漫画の青春」は、「トキワ荘」関連の記事が多く、マニアとしては物足りない内容ですが、当時の多彩な写真の数々がそれを補っています。

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