セルロイド人形は戦前の日本の花形輸出品だった

色の鮮やかさ、軽さ、独特の質感から今、昔懐かしいセルロイドの人形が、マニアックなコレクションの対象として再評価されています。

「セルロイド」にしか出せない独特の色み、艶やかな魅力が見直されています

http://blogs.yahoo.co.jp/coast1386/14623751.html



セルロイドの人形は大正、昭和初期に盛んに製造されて、世界中の子供たちに親しまれていました。
その可燃性が原因で昭和30年に製造中止になってしまいましたが、今もなお多くの人々に懐かしがられています。
セルロイドの主原料であった樟脳は、日本の統治下にあった当時の台湾で、日本本土よりもはるかにクスノキの資源が豊かで、専売制度の下で世界最大の樟脳生産量を誇っていた時代があった為、原料の調達が容易であった事から大きく発展しました。
しかし、いつしか合成樟脳、化学防虫剤の出現、セルロイド代替品の登場で一気にその生産を減らしました。

セルロイド人形発祥の地
セルロイド人形は戦前の日本の花形輸出品で、東京都葛飾区はセルロイド人形発祥の地と知られたセルロイド加工の中心地でした。
しかし、昭和29年に可燃性が高いことを指摘され、翌年にはセルロイド玩具の生産が中止されました。

モンチッチで有名なセキグチは大正7年創業のセルロイド人形の製造で発展してきた玩具メーカーで、1918年4月 に東京府南葛飾郡奥戸村大字上平井(現在の葛飾区西新小岩)に於いて、関口セルロイド加工所を設立し、セルロイド人形の製造を始めた。
1943年6月 – 関口加工株式会社に改組。
1974年1月26日 – 「モンチッチ」人形の発売を開始する。
1976年7月 – 株式会社セキグチに商号変更。
 
西新小岩のセキグチ本社横に、大正時代から戦後にかけて製造されたセルロイド製の人形(キューピーなど)や玩具を展示し一般に公開する施設「セキグチドールハウス」がありました。
この施設が入居する建物は元々セルロイド人形を作るためのセルロイド倉庫を改装したもので、葛飾区の登録有形民俗文化財に登録されていた。
葛飾区は1950年代後半までセルロイド産業が盛んであった。

昭和55(1980)年にセルロイド人形等を展示する「セキグチ・ドールハウス」が開館しました。
私がキャンピングカーで日本一周をしていた1980年に、立ち寄って見学させて頂きました。
事前に予約が必要ですが入館料は、無料でした。
戦時中も幸い空襲を逃れ残っていた自社工場内の石造りの倉庫を改装し、セルロイド玩具を集めた資料館である事など、お忙しい中、担当の方に丁寧な説明をして頂きました。
展示物が、お人形中心という事もあってか男性の見学者は非常に少なく珍しがられました。

博物館の建物は、石造りの倉庫を改造したもので、展示してある人形やおもちゃ約500点と共にレトロな雰囲気を醸し出しています。
この時の記念に限定発行された豪華仕様の本を記念に買い求めました。 

セルロイドからソフトビニールへ 人形百撰「THE DOLL」写真集
昭和55年10月30日 ㈱関口本社発行
限定1000部の内の738番です。
著者の生サイン入りです。
A4判(約30.3×21.6cm)ハードカバー化粧箱入。




惜しまれつつセキグチ・ドールハウスが閉館。
このドールハウスは現在は残念ながら平成22年をもって閉鎖され、跡地は葛飾区が取得し、2016年4月9日「モンチッチ公園」(正式名称は西新小岩五丁目公園)と称した災害時の避難に対応した公園が新たに開設されました。
同公園内にはセキグチドールハウスの表札がモニュメントとして飾られている。
この建物と商品は葛飾区の指定有形民俗文化財に指定されているだけに、その閉鎖は惜しまれます。

http://blogs.yahoo.co.jp/coast1386/14641221.html

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過去のブログ記事も加筆、訂正、写真追加している場合がありますので宜しければ時々、覗いてみて下さい。

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