約15年振りに大阪市平野・全興寺内にある「小さな駄菓子屋さん博物館」を拝見してきました。
小銭を握り締めて通った駄菓子屋さんは子供達の社交場でした。
そこで売られいてた駄玩具の数々は子供の小遣いでも買える程度のチープな物でしたが、ワクワクする様な夢がいっぱい詰まった玉手箱でした。
平野郷（ひらのごう）・・・大阪市の南東に位置する平野郷は戦国時代より町の安全と自治を守るため集落の周りに環濠を巡らし、環濠都市・自由都市として独自の文化・習慣を持ち、近世には海外貿易や綿の集散地として繁栄した。
大阪大空襲においても平野郷はほぼ被害を受けずに残った為、現在でも江戸時代に建てられた町家が多数残り、古い街並みを今でも温存している大阪市内でも珍しく貴重なエリアである。
今でこそ日本全国至る所で「町興し」と称して古い町並みの再生・観光地化が推進されていますが、いち早く平野の町作りを考える会が1993年から取り組んでいるミニ博物館運動は全国に先駆けた試みで特筆に価します。
観光化して人を呼ぶのが目的では無く、住民自身が楽しみながら地域を再発見しようとする試みで「町ぐるみ博物館」の名称は、博物館から博物館へ行く道中の、町並みや歴史文化をも体感して頂きたいという願いから名付けられたそうです。
平野は町全体が博物館の様なものなのです。
全興寺（ぜんこうじ）は、古いお寺で、約1400年もの歴史があると言われています。
全興寺は、老若男女問わず、さまざまな楽しみ方が出来る楽しいお寺です。
全興寺の境内でユニークな空間といえば、「地獄堂」や「ほとけのくに」の他に、「涅槃堂」というお堂もあります。
地獄や極楽の世界、涅槃の世界などお寺という枠を越えて、まるでアミューズメントパークの様に上手に演出されていて、子供でも大人でも訪れる人々を飽きさせません。
驚いたり、笑ったり、ときには、教訓を学んだり・・・それは、全興寺に設けられたさまざまな設備を通して、非日常の世界にも親しみを持って接して貰いたいという、全興寺の住職の思いが込められているからに他ありません。
その平野・町ぐるみ博物館の中心的エリアが全興寺にある「小さな駄菓子屋さん博物館」なのです。
境内の一角にある博物館には昭和20年代～30年代に駄菓子屋さんに並んでいた懐かしい玩具が多数、展示されています。
その他には手絞りの電気洗濯機や木製の冷蔵庫、白黒のテレビなどが置いてあり手打ちのパチンコ台も楽しめます。
日曜・祝日のみ9:00～17:00の開館ですが、無料で拝見出来るのが何より嬉しいですね。
こちらのコレクションは全興寺のご住職が30数年前から収集された貴重な品々で、なんと驚く事に私の奥さんの実家が全興寺の檀家なのです。
私も、ご住職も共に30数年前から同じ古い玩具の収集をしていたというこの不思議な巡り合わせは正に「仏様のお導き」でしょうか？
大阪市平野区で、「平野町ぐるみ博物館」に指定されているスポットは他にも幽霊博物館、浮世絵とやきもの博物館、平野映像資料館、鎮守の森博物館、新聞屋さん博物館、自転車屋さん博物館、くらしの博物館、平野薬博物館、小さな駄菓子屋さん博物館、ちっこいだんじり館、かたなの博物館など10ヵ所以上あります。
平野の歴史や文化を五感を通して知ることが出来ますし、地元の人々と、コミュニケーションをとれるという面白さもあります。
是非「平野町ぐるみ博物館」を廻ってみて下さい。
子供の頃にタイムスリップ出来ますよ♪
写真をクリックすると大きく見れます。
過去のブログ記事も加筆、訂正、写真追加している場合がありますので宜しければ時々、覗いてみて下さい。
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